5Gとは?通信の種類や4Gとの違いを解説|利用するメリット・デメリットも確認

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そもそも5Gとは?

そもそも5Gとは、どのようなものなのでしょうか。5Gのサービスは新しく始まったばかりであり、よくわからないという人も多いです。ここでは、5Gに関する基本的な用語やパブリック5Gの意味について解説します。

5Gに関する用語紹介

1.NR(ニューレディオ)

NRは「New Radio」の略であり、日本語で表すと「新しい無線」という意味です。5Gに使用されている新しい無線仕様を「5G NR」と言います。NR向けの新規周波数によるネットワークとともに、従来のネットワークを併用することで快適な通信の実現を目指しています。

2.SAとNSA

SAとは「Standalone」を表しており、ネットワーク全体を制御する「コアネットワーク」と、RANの全てが5Gの仕様となっています。一方、NSAとは「Non-Standalone」を表しており、4Gのインフラを生かしつつ、基地局側のデータ伝送速度などの性能を部分的に向上させることができるため、通信事業者が早期に5Gサービスを提供するための暫定策のような通信サービスです。現在、日本の5GはNSAで提供されていますが、今後、SAへも順次対応していく流れになるでしょう。

3.ミリ波とsub6

いずれも周波数で、ミリ波が30~300GHz、Sub6が3.6~6GHzと、それぞれ周波数帯が異なります。5Gは、ミリ波やSub6の周波数を利用してデータ通信を行いますが、現在発売されている5G対応端末は機種や対応エリアが少ない傾向にあります。

4.ネットワークスライシング

ネットワークスライシングはネットワークを分割して用途ごとにサービスを提供することで、5Gを効率的に運用できるようにしています。モバイル通信ネットワークの利用者が多くなり、さまざまな用途が考えられており、スムーズな通信維持のためにネットワークスライシングの技術に注目が集まっているのです。

パブリック5Gの特徴を解説

パブリック5Gは第5世代移動通信システムのことであり、通信事業者が提供しています。通信業者以外の企業が展開するローカル5Gと区別するため、パブリック5Gという名称で呼ばれています。

5Gと4Gの違いを確認

5Gと4Gの違いをまとめると、下表の通りです。

項目 5G 4G
通信速度 10Gbps~20Gps 1100Mbps~1Gbps
遅延速度 1ms 10ms
同時接続機器数 100万デバイス/平方キロメートル 10万デバイス/平方キロメートル

5Gを4Gと比較すると、最大通信速度は20倍、遅延速度は10分の1、同時接続機器数は10倍になっています。つまり、5Gは4Gよりも通信に関する性能が格段に高まっており、本格的に普及すれば便利に活用できる可能性が高いです。

5Gを利用するメリット

5Gにはさまざまなメリットがあります。ここでは、5Gを利用するメリットを具体的に解説します。

通信速度の高速化

5Gにより通信速度が高速化すれば、インターネットを活用するあらゆる場面で利便性が増します。

たとえば、ビジネスで大容量のデータを送信する際はアップロードに時間がかかりますが、5Gを利用すれば瞬時にアップロードを完了させられます。また、ゲームをプレイしたり動画を視聴したりするときも、データの読み込みにかかる時間が短くなり、より快適に楽しめるようになるでしょう。

通信の信頼性の向上

5Gは低遅延であるため、リアルタイムのやり取りに滞りが生じにくいです。そのため、ビデオ通話やライブ配信もスムーズに行えるようになります。また、インターネットを活用した遠隔操作を行うときにタイムラグがほとんど発生しなくなるため、信頼性の向上が可能です。具体的には、自動車の自動運転や遠隔医療の実現が期待できます。

多数端末の同時接続の向上

5Gは、同時に接続できるデバイスの台数が4Gよりも圧倒的に多いため、インターネットの活用の幅をさらに広げられます。4Gも同時接続は可能ですが、アクセスが集中すると通信速度が遅くなる場合も多いです。

5Gが本格的に普及すれば、インターネットに家電や機器を接続するIoTも積極的に活用できるようになります。これにより、ビジネスやプライベートのさまざまな場面で利便性が向上するでしょう。

通信速度の高速化

5Gは従来よりも通信速度が高速化しており、より便利に活用できます。ただし、気を付けなければならない部分もあります。ここでは、通信速度の高速化に関して知っておきたいポイントを解説します。

対応端末の購入が必要

4Gのみ対応した端末では5Gを利用できないため、新たにデバイスを購入する必要があります。したがって、端末の交換代や手続きの手間がかかる点が5Gに切り替えるデメリットの1つです。また、2021年1月現在5G対応端末はそれほど多く出回っていません。そのため、使い勝手が良い端末を選りすぐりできない可能性も考えられます。

利用する周波数が障害物に弱い

5Gで利用するミリ波は、障害物の影響を受けやすいのが特徴です。そのため、ミリ波のみに対応した端末を使用すると通信が安定しづらく、ストレスを感じることもあるでしょう。5Gで利用するもう1つの周波数であるSub6は、障害物があっても安定した通信が可能ですが、同時接続台数はミリ波に劣ります。

5Gを支えている技術とは?

5Gはどのような技術に支えられているのでしょうか。ここでは、5Gに用いられる技術を解説します。

超多素子アンテナ

5Gでは超多素子アンテナを使い、送信側と受信側で複数のアンテナ素子を活用して効率的な通信を実現します。ここで用いられている技術は、ビームフォーミングと呼ばれるものです。超多素子アンテナには、「MIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)」という技術も使われています。

4Gでも超多素子アンテナは活用されていますが、5Gではさらに性能を向上させるための研究が継続中です。

高周波数帯域

5Gの高速通信や大容量通信を行うためには、数百MHz以上の周波数帯が必要です。しかし、こうした帯域はすでに無線やFM放送などに使用されています。そこで、5Gではこれまで使用されていなかった高周波数帯域の活用が検討されている段階です。高周波数帯域を安定的に活用するための技術に、今後注目が集まることが予想されます。

5Gの活用例を紹介

5Gはスマホだけでなく、さまざまな分野で導入が考えられています。ここでは、5Gの活用事例を紹介します。

機器の遠隔操作

5Gは通信遅延が起きにくく、信頼性が高いです。そのため、精度の高さが求められる遠隔操作を実現できる可能性があります。具体的には、医療や自動運転の遠隔操作が期待できるでしょう。

スマート工場の運営

AIやIoTなどを取り入れて制御している工場をスマート工場と呼びます。5Gが普及すれば、より多くの機器を接続してもスムーズな稼働が実現可能です。生産性を向上させ、より効率的に利益を生み出せる工場運営が可能になるでしょう。

高精細な映像配信

5Gなら大容量のデータでも高速通信できるため、高精細な映像も滞りなく配信できます。たとえば、臨場感のあるスポーツ中継や音楽ライブの配信も実現できる可能性が高いです。4Kや8Kなどの映像も気軽に楽しめるようになります。

通信環境が整ったリモートワーク

リモートワークにおいて通信環境の悪さに悩んでいる人も少なくありません。しかし、5Gが一般的に普及すれば、いつどこにいても遅延なく快適に通信できるようになります。会社で働いているのとほとんど変わらないスムーズなコミュニケーションを実現できるでしょう。

スマートホームの加速

5Gの利用が当たり前になれば、インターネットを通して家電や照明をコントロールするスマートホームも加速するでしょう。たとえば、帰宅する前に外出先からエアコンをつけたり、来客時に玄関へ行かず遠隔で解錠したりする技術を活用する家庭も増えることが予想できます。

VR技術の進化

VRとは「Virtual Reality」の頭文字をとった言葉であり、仮想現実という意味です。5Gで円滑な通信を実現できれば、さまざまな場面でVRを活用できるようになります。ゲームだけでなく、医療での活用も期待できるでしょう。

まとめ

すでに、スマホの5G対応が進んでおり、利用できるエリアの拡大や対応端末は増加しています。5Gが一般的になれば、インターネットを介した通信がさらに便利になる可能性が高いです。

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