格安スマホに変更する人が増えています。しかし、SIMカードの扱い方が悪いと、きちんと認識しない可能性があります。この記事は、SIMカードの入れ替えへの不安から、格安スマホに変更できない人に向け、SIMカードの入れ替えから、APN設定をして、ネットワーク利用できるようにするまでの手順を詳しく解説します。
SIMカードを入れ替えるとどうなる?データと設定への影響
スマートフォンのSIMカードを入れ替えると、通信回線が変更され、新しいSIMの契約内容に沿ったモバイル通信や通話が使えるようになります。端末内のデータはそのまま残りますが、端末にSIMロックがかかっている場合は、新しいSIMが使えないこともあります。
SIMカードを入れ替えても端末内のデータは消えない
SIMカードには、電話番号や通信契約の情報が記録されていますが、スマートフォン本体に保存されている写真、アプリ、連絡先などのデータには影響しません。
例えば、スマホの中にある写真やLINEの履歴は消えず、そのまま使えます。ただし、一部のキャリア専用アプリは新しいSIMでは利用できないことがあるため、事前に確認しておくと安心です。
使える機能・使えない機能がある
SIMカードを入れ替えることで、モバイル通信や通話が新しい回線に切り替わり、その契約プランに沿って利用可能になります。しかし、すべての機能がそのまま使えるわけではありません。
例えば、元のキャリアのメール(@docomo.ne.jpや@softbank.ne.jpなど)は、新しいSIMでは利用できないことがあります。また、キャリア専用のサービスやアプリも、契約がないと使えなくなることが多いです。
SIMロックがかかっている場合もある
2021年10月以前に販売された中古端末では、特定のキャリアのSIMカードしか使えない「SIMロック」がかかっていることがあります。SIMカードを入れ替える前に、端末の設定画面やキャリアの公式サイトでロック解除の可否を確認しておくことが重要です。
SIMカードの入れ替えで準備するものは?
SIMカードの入れ替えで準備するものを、iPhoneとAndroid別に紹介します。
iPhoneの場合
iPhonの場合、準備するものは以下のとおりです。
・SIMピン
・使用中のSIMカードが内蔵された端末
・新しいSIMカードや端末
SIMピンは、iPhoneに同梱されていますが、安全ピンやクリップなどで代用できます。
Androidの場合
Android端末の場合も、基本的にはiPhone端末と同じものを用意しましょう。ただし、Androidは端末ごとにSIMカード周辺の構造が異なり、SIMピンが不要な場合もあります。それぞれの端末の説明書等を確認してみてください。
SIMカードの種類とサイズを確認
SIMカードには「標準SIM(25×15mm)」「microSIM(15×12mm)」「nanoSIM(12.3×8.8mm)」の3種類があります。最近のスマートフォンでは、最も小さい「nanoSIM」が主流ですが、少し前のモデルでは「microSIM」や「標準SIM」を使用しているものもあります。
例えば、iPhone 5以降のiPhoneシリーズや最新のAndroidスマホは「nanoSIM」を採用していますが、古いAndroid端末では「microSIM」が使われていることもあります。もし手持ちのスマートフォンに合わないサイズのSIMカードを用意してしまうと、正しく装着できず、通信ができません。
SIMカードを入れ替える前に、スマホの取扱説明書やメーカーの公式サイトで対応するSIMの種類を確認しておきましょう。
【iPhone編】SIMカードの入れ替え手順
SIMカードを入れ替えただけでは、モバイル通信が使えない場合があります。契約したキャリアに応じたAPN設定が必要です。APN設定とは、ネットワークを利用するための「データの中継地点」を指定するものです。
SIMカードを入れ替えてからAPN構成プロファイルをインストールすることでネットワークを使用できるようになります。
ここでは、iPhoneのSIMカードを入れ替えてから、ネットワークに繋げるまでの設定手順を解説します。
iPhoneのSIMカードを入れ替える
iPhoneのSIMカード入れ替え手順は、以下のとおりです。
1.SIMトレイの位置を確認し、電源を切る
2.SIMトレイの穴にSIMピンを挿しこむ
3.SIMカードをトレイから取り出す
4.新しいSIMカードをSIMトレイにのせる
5.SIMトレイを端末に入れる
SIMトレイの場所は、iPhoneのバージョンによって異なります。
SIMカードを入れ替えた後の設定(APN・開通手続き)
iPhoneの、APN設定手順は以下のとおりです。
1.端末を Wi-Fiに接続する
2.不要なAPN構成プロファイルを削除する
3.「APN構成プロファイル」のダウンロードページにアクセスする
4.プロファイルをダウンロード後、インストールを実施する
なお不要なAPN構成プロファイルは、「設定」「一般」の順でクリックすると表示されます。iPhoneは複数のAPN構成プロファイルを登録できないため、新しく構成プロファイルを設定する際は、古いものを削除せねばなりません。
【Android編】SIMカードの入れ替え手順
Android端末の場合は、SIMカードが3つのパターンで内蔵されています。パターンごとにSIMカード入れ替え手順を紹介します。
パターン1:ピンを挿しこんでSIMカードを入れ替える
SIMトレイの場所が外から見える場合は、以下の手順でSIMカードを入れ替えます。
1.電源を切る
2.SIMトレイの穴にSIMピンを挿しこむ
3.SIMカードをトレイから取り出す
4.新しいSIMカードをトレイにのせる
5.SIMトレイを端末に入れる
交換方法は、iPhone端末の場合とほぼ同じです。
パターン2:キャップを外してSIMカードを入れ替える
SIMトレイの場所が外から見え、SIMピンが不要な場合は、以下の手順でSIMカードを入れ替えます。
1.端末の電源を切る
2.キャップをはずし、中からトレイを引き抜く
3.「ピンを挿しこむ場合」の、3~5の手順でSIMカードを入れ替える
4.キャップをしめる
パターン3:背面カバーを外してSIMカードを入れ替える
背面にSIMカードが内蔵されている場合は、以下の手順でSIMカードを入れ替えます。
1.端末の電源を切る
2.背面のカバーを外す
3.SIMカードを入れ替えてカバーをしめる
バッテリーを取り外せるタイプの端末は、バッテリーの下にSIMカードが内蔵されている場合もあります。
SIMカードを入れ替えた後の設定(APN・開通手続き)
Androidにおける、APN設定手順は以下のとおりです。
1.「設定」「ネットワークとインターネット」「モバイルネットワーク」の順でタップする
2.「アクセスポイント名」を表示させる
3.APN設定一覧のなかから、該当するMVNOの回線をタップする
該当するMVNOが表示されなければ、APN設定情報を自身で入力してください。画面上方の「+」をタップし、名前・APNのアドレス・ユーザー名・パスワードを入力します。
SIMカードを入れ替える際の注意点
SIMカードを入れ替える際の注意点と、SIMカードを認識しない場合の対応について紹介します。
SIMカードのIC部分には触れない
SIMカードは非常に薄く繊細です。丁寧に入れ替えないと、破損してしまうかもしれません。トレイにSIMカードがきちんと収まっているかを確認し、SIMカードがトレイからずれないように丁寧に挿しこんでください。またICチップの金属部分に指紋やホコリが付くと、情報が読み取れなくなる場合があります。
静電気に注意
静電気が発生すると、SIMカードやスマートフォン内部の回路に悪影響を与え、通信エラーや故障の原因になることがあります。特に乾燥した冬場は静電気が起こりやすいため、対策が必要です。
フリースやウール素材の服を着ていると、静電気が発生しやすくなります。これを防ぐには、金属製のドアノブなどに触れて静電気を逃がしてから作業をする、または手を少し湿らせるといった方法が有効です。SIMカードを直接触る際は、指先が乾燥しすぎないようにし、優しく扱うことが大切です。
正しい向きで挿入する
SIMカードには決まった向きがあり、間違った向きで挿入すると認識されず、最悪の場合、カードやスロットが破損することもあります。
例えば、iPhoneではSIMトレイの形状に合わせて「nanoSIM」を挿入する仕様になっており、カードの切り欠き部分を正しい方向に向ける必要があります。Androidスマホも機種によってスロットの形状が異なるため、無理に押し込むとカードが詰まったり、端末が故障することがあります。
SIMを入れる際は、スマホの取扱説明書やスロットの形状を確認し、無理な力を加えず、スムーズに入ることを確かめながら作業を進めましょう。
SIMカードを認識しない場合の対応
SIMカードが認識されない場合は、SIMカードの入れ直しや再起動で解決する場合があります。また、APN設定が正しくされていないかもしれません。SIMカードの入れ直しや、正しいAPN設定を行っていても状況が改善しない場合は、SIMカードが故障しているかもしれません。契約中のキャリアに問い合わせてください。
SIMカードを入れ替えた後にやるべきこと
SIMカードを入れ替えた後は、すぐに通信が使えるわけではありません。開通手続き、ネットワークの動作確認、必要に応じたデータ移行を行えば、スムーズに新しいSIMを利用できます。ここでは、それぞれの手順について詳しく解説します。
開通手続きを完了させる
SIMカードを入れ替えただけでは、モバイル通信や通話がすぐに使えないことがあります。新しいSIMの開通手続きを行うことで、通信が利用できるようになります。
例えば、イオンモバイルの場合は、イオンモバイルのマイページから開通手続きを行い、数分で利用可能になります。手続きの方法はキャリアごとに異なるため、契約した通信会社の公式サイトやマニュアルを確認し、手続きを完了させましょう。
ネットワーク接続を確認する
開通手続きが完了したら、ネットワークが正常に動作しているか確認しましょう。具体的には、モバイルデータ通信が有効になっているか、Wi-Fiをオフにした状態でインターネットに接続できるかをチェックします。
例えば、YouTubeを再生したり、Googleで検索して問題なく表示されるか確認するとかんたんです。もし通信できない場合は、設定画面から「モバイルデータ通信」がオンになっているかを確認し、必要ならAPN設定を手動で行うと解決できる場合があります。
データ移行する
新しいSIMカードを別の端末で利用する場合、データ移行が必要になることがあります。iPhoneとAndroidでは、データの移行方法が異なるため、それぞれ適切な方法を選びましょう。
例えば、iPhoneでは「クイックスタート」を使えば、古いiPhoneから新しいiPhoneへワイヤレスでデータを転送できます。また、iCloudバックアップを利用すれば、Wi-Fi経由でデータを復元できます。さらに、パソコンと接続してiTunesを使ったデータ移行も可能です。
Androidの場合は、Googleバックアップを活用すると、新しい端末でログインするだけでデータが復元されます。また、USBケーブルを使った有線転送や、専用アプリを利用したワイヤレス転送も選択肢の一つです。
SIMカードを入れ替えた後は、これらの手順をしっかり確認し、スムーズに新しいSIMでの通信を利用できるようにしましょう。
まとめ|SIMカード入れ替えはかんたん!お得なSIMに切り替えよう
スマートフォンの機種変更・キャリア変更などの際にはSIMカードを入れ替えます。SIMカードは丁寧に取り扱い、汚れや破損を防ぎましょう。なおSIMカードの入れ替え後にネットワークにつなげるためには、正しいAPN設定も必要です。
イオンモバイル全国200ヵ所以上あるイオンに店舗を構え、専門スタッフが販売やサポートを行なっています。SIMカードの入れ替えに関して不安に感じた際には、スタッフまでお気軽にご相談ください。
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※当ページの内容は2025年5月時点の情報です。