SIMカードのサイズは、主に「標準SIM」「microSIM」「nanoSIM」の3種類です。機種変更などの場面では、自分が今使っているSIMカードのサイズを確認することが大切です。この記事では、使うスマホに適したSIMカードのサイズを知りたい人に向けて、SIMカードのサイズの種類や確認方法について紹介します。取り出す方法も紹介するので、役立ててください。
SIMカードとはICカードのこと
SIMカードとは、大切な個人情報が蓄積されているICカードのことです。データは暗号化されてICチップに書き込まれ、大切なデータを守るべく、SIMカードには強固なセキュリティ対策がほどこされています。不正に読み取ったり、偽造したりという行為は極めて困難です。
写真や音楽などのデータはスマホ端末にありますが、電話番号やメールアドレスなどはSIMカード内にあります。したがって、SIMカードを端末から抜き取ってしまうと、電話やメールは使えません。
SIMカードのサイズは3種類
SIMカードの種類は主に3サイズです。また、いずれのサイズにもあわせられるマルチSIMについても紹介します。
標準SIMカード(miniSIMカード)のサイズ
標準SIMは3G世代のスマホに搭載されていたもので、4Gスマホが主流の2020年現在には、ほぼ使われていません。サイズは3種類のSIMカードのなかで最も大きく、25mm×15mm、厚みは0.76mmです。機種例は「iPhone 3GS」などが挙げられます。
なお、世界基準では標準SIMというと、クレジットカードと同じサイズのSIMカードを指します。日本の標準SIMを世界基準にあわせると、「miniSIM」という呼び方になります。
microSIMカードのサイズ
microSIMは、標準SIMの次に実装されたSIMカードです。サイズは15mm×12mm、厚みは標準SIMと同じ0.76mmです。2010年頃から普及したSIMカードですが、microSIMサイズの端末はいまだに現役のものもあり、中古市場などでみかけられます。機種としては「iPhone 4S」、Androidでは「ZenFone 3」などが挙げられます。
nanoSIMカードのサイズ
2020年現在、もっとも使われているSIMカードはnanoSIMです。nanoSIMは、ICチップのサイズとほぼ同じ程度まで周囲のプラスチックを削ってコンパクトにしており、サイズは12.3mm×8.8mmです。厚みも0.67mmと、標準SIM、microSIMよりもやや薄くなりました。機種としては「iPhone 12」、Androidでは「ZenFone 4」などが挙げられます。
3種類のサイズに対応したマルチSIM
マルチSIMは、自分でサイズを調整できるSIMカードです。ICチップが台紙に固定されており、チップの周囲には標準SIM、microSIM、nanoSIMのサイズに切り込みが入っています。サイズにあった切り込みで台紙から外れるように、ICチップの裏側から指で押しこんで切り離してください。
マルチSIMはすべてのスマホに対応できますが、小さすぎるサイズに切り抜くと元に戻せません。再発行する手間が生じるため、サイズを間違えないように慎重に作業しましょう。作業のコツについては、のちほど紹介します。
SIMカードのサイズを調べる方法
機種変更やキャリア変更時には、SIMカードのサイズを調べなければいけません。SIMカードのサイズを調べる方法について解説します。
説明書で確認できる
スマホを購入したときの説明書をみましょう。仕様が一覧化されたページで「SIMカードスロット」もしくは「対応SIM」と記載された部分をみると、SIMの種類がわかります。説明書が手元にない場合は、携帯電話会社の公式サイトからダウンロードできます。
携帯電話会社のホームページで確認できる
機種名で検索すると、携帯電話会社のホームページで確認できます。なお、検索結果には個人が運営するサイトも出てくるかもしれませんが、情報が正しいとは限りません。同じブランドでもバージョンによりSIMカードのサイズは異なりますが、個人サイトは製品を網羅しきれていない場合があり、正しい情報を得られない可能性が高いためです。
製品に責任をもって記載している、公式サイトの情報をみるようにしましょう。
端末から取り出して確認する
手元のスマホに入っているSIMカードのサイズを調べたい場合は、実際にSIMカードを取り出して測定してみましょう。購入してから時間がたったスマホは機種名がすぐわからないかもしれませんが、測ってしまえばどの種類なのかすぐに判明します。3種類のSIMはサイズが明らかに違うので、間違えようがないでしょう。
端末から取り出して確認する方法については、以下で詳しく紹介します。
自分で取り出してSIMカードのサイズを確認する方法
SIMカードを取り出す方法は、スマホの機種によって3つのタイプがあります。
端末の側面から取り出す
スマホカバーを外し、側面を確認してください。直径1mm程度の小さな穴にSIMピンという工具を挿しこむと、SIMスロットを収めている取り出し口が開きます。SIMピンを使わなくても、指で取り出し口を開くタイプもあります。
なお、SIMスロットが側面にあるタイプが主流とはいえ、スマホの背面カバーを外さないとスロットを取り出せない機種もあります。側面に取り出し口がみつからない場合は背面もみてみましょう。
取り出し口から爪でひっかけて取り出す
機種によってはSIMピンを使わずに、爪をひっかけて取り出すタイプもあります。取り出し口の付近はひっかけやすい形状をしているため、爪をかけて取り出しましょう。SIMカードはスロットに固定されていないため、落とさないようにゆっくり取り出してください。
Androidの場合は、SIMスロットの隣にマイクロSDカードを装着する穴があいている場合もあります。手前にSIMカードがない場合は奥のほうに入っているので、スロットを丸ごと取り出して確認しましょう。
端末の背面(裏)を開けて取り出す
側面や取り出し口がみつからない場合は、端末の背面を開けて取り出します。スマホの背面カバーを外すときは、スマホ側面のくぼみに指をかけ、ゆっくりカバーを開きましょう。メーカーによりカバーの外し方は異なるため、うまくいかなくても力任せに作業しないように注意します。
カバーを外すとSIMスロットがスマホ端末に固定されているため、ゆっくりSIMカードを抜いてください。取り出したSIMカードでサイズを確認できます。
SIMのサイズ違いをカバーするアイテム
本来はスマホに適合するSIMカードを用意しなければいけませんが、サイズを調整する方法はあります。
SIMカッター
SIMカッターとは、穴あけパンチのようにSIMをカットしてサイズを調整する器具です。ひとまわり小さなSIMカードが必要な場面で使います。ただし、ICチップが傷むとデータが失われてしまいますし、側面にギザギザしたバリができるとスロットに収まらない可能性もあるため慎重に作業しましょう。
そもそも、SIMカードは通信会社からの貸与品です。SIMカッターによる調整は、禁止されている改造行為にあたるのでおすすめできません。手数料を払うと各通信会社でSIMカードのサイズ変更をしてもらえるため、SIMカッターの購入費用と使用頻度を考えると、サイズ交換を願い出る方が得策かもしれません。
SIMアダプター
SIMアダプターとはSIMカードを載せるフレームのようなもので、小さなSIMカードを大きなスロットにあわせるために用います。たとえば「microSIMが適合する中古スマホに機種変更したいけれど、現在使っているスマホにはnanoSIMが入っている」という場合などに使うとよいでしょう。SIMカードが落ちないように、粘着テープなどで固定できるタイプを選ぶと交換がスムーズです。
ただし固定すると外せなくなる場合が多く、外す際にSIMカードが破損するリスクもあることに注意が必要です。
SIMカードのサイズを確認するときの注意点
SIMカードを取り出してサイズを確認するときには、スマホ本体やSIMカードに負担をかけないようしなければいけません。ここでは4つの注意点を紹介します。
端末の電源を切る
SIMカードを確認するときに電源をつけたままだと、SIMカードやスマホ端末に異常をきたすおそれがあります。実際は、国内メーカーのスマホ端末は、スロットを開ける際に自動的に電源が落ちるよう設定されている場合が多いです。しかし、余計なトラブルを避けるためにも、必ず電源を切ってからSIMカードのサイズを確認してください。
SIMスロットも慎重に扱う
SIMカードを丁寧に扱うのはもちろんですが、SIMスロットの扱いにも気をつけてください。スマホに挿す方向が歪んでいると、フレームが曲がったり折れたりする恐れがあります。フレームには金属製とプラスチック製のものがありますが、特に、プラスチックのフレームは柔らかく壊れやすいため注意が必要です。
みた目だけは接着剤などで直せるかもしれませんが、SIMスロットは通信の要であるSIMカードを収めるものです。自己判断で修理しても、スマホが使えなくなるかもしれません。スロットは繊細なので慎重に取り扱いましょう。
SIMピンは紛失しても代用できる
SIMピンはスマホ購入時に同梱されています。また、新しく購入したSIMカードに付属されている場合もあります。しかし、それでもSIMピンが手元にないという人もいるでしょう。
SIMピンは、安全ピンやペーパークリップなどの細い金属で代用できます。針が細ければ画びょうを使ってもよいでしょう。ちなみに、通信会社のサイトには、日用品をSIMピンの代用に使ってもよいと記載されている場合があります。
SIMカードを紛失しないようにする
nanoSIMは指先にのるほどの小ささで、うっかり落とすと探すことが難しいかもしれません。家のなかで落としたのならまだしも、外出先で紛失すると個人情報が漏洩する可能性があるため危険です。そのまま放置しないで、各通信会社にSIMカードを使った通信を差し止めるとともに、再発行を依頼しましょう。
SIMカードを失くさないように、きれいな場所で、落ち着いて作業してください。
まとめ
SIMカードは複数種類あります。スマホによって使えるSIMカードのサイズは異なるため、新たにSIMカードを購入する前にサイズを確認しましょう。使用中のスマホのSIMカードは、自分でかんたんにサイズを調べられます。
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※当ページの内容は2021年4月時点の情報です。