スマホの保険はどれを選べばいいの?各社のスマホ保険内容とその特徴をわかりやすく解説

更新日:2023年9月1日

毎日使うスマホは、画面割れや水没などの故障が起こりやすいアイテムです。スマホのような精密機械は修理費用が高額なため、事故に備えて保険(保証)への加入を検討する人もいるでしょう。この記事では、様々な企業から提供されているスマホ保険について、それぞれの特徴や補償内容を解説します。ムダのない充実した保険へ加入するために役立ててください。

 

スマホ保険とは?その概要とメリット

スマホ保険とは、メーカー保証対象外のケースでも補償を受けられる保険(保証)のことです。一般的に、メーカー保証は自然故障のみが対象ですが、スマホ保険は水没や破損などによる故障でも、修理費用の一部もしくは全額が補償されます。また、紛失や盗難など、ユーザーの過失によるケースも対象となる保険もあります。

 

スマホ保険の主な種類とその特徴

スマホ保険は提供者によって補償の範囲や加入条件が異なります。以下ではスマホ保険の種類と特徴について解説します。

 

大手キャリアの提供するスマホ保険

大手キャリアのスマホ保険とは、NTTドコモ、au、ソフトバンクなどが提供する有料サービスです。端末に付随するメーカー保証とスマホ保険を組み合わせている場合もあります。代表的な組み合わせは、スマホ保険をかけるとメーカー保証期間が延長されるなどです。端末にかける保険のため、機種やキャリアを変更すると解約となります。

 

NTTドコモの提供する「ケータイ補償サービス」「smartあんしん補償」

NTTドコモには2022年8月31日以前発売機種の購入者対象の「ケータイ補償サービス」と2022年9月15日以降発売機種の購入者対象の「smartあんしん補償」があります。どちらも端末が水濡れや紛失、全損に陥った場合、1年に2回まで交換電話機が2日以内に提供されるサービスです。その際の負担料金は税込4,400〜12,100円で、加入コースによって異なります。また、データ復旧時の代金の割引や、メーカー保証の延長サービスもあります。さらに「smartあんしん補償」では、家庭内の対象機器の故障やスマホの不正決済、携行品のトラブルも補償の対象になります。

auの提供する「故障紛失サポート」「故障紛失サポート with Cloud」

auには2022年5月17日以降発売のAndroidスマホ(5G)購入者対象の「故障紛失サポート with Cloud」とそれ以外の方対象の「故障紛失サポート」があります。端末が故障や部分破損・全損に陥ったり、水漏れ、紛失、盗難にあったりした際、「故障紛失サポート」では1年に2回まで、「故障紛失サポート with Cloud」では1年に3回まで交換電話機が提供されます。負担金は契約期間などにより異なります。しかし、故意や改造による故障は対象外です。また、修理3年保証サービスや、修理代金割引サービスもあります。さらに「故障紛失サポート with Cloud」では、思い出の写真や動画を512GBの大容量クラウドにバックアップされ、バックアップしたデータの加工や最適化など、充実した機能を専用アプリで利用できます。

ソフトバンクの提供する「あんしん保証パック」

ソフトバンクの「あんしん保証パック」にはiPhone・iPad対象の「あんしん保証パック with AppleCare Services」と、2022年11月29日以降シャープ製スマホ購入者・2022年5月24日以降Google Pixel購入者対象の「あんしん保証パックネクスト」、それ以外の機種対象の「あんしん保証パックプラス」があります。「あんしん保証パック with AppleCare Services」はAppleCare+同等の保証に故障・紛失・盗難時の交換機お届け、自然故障の無償修理などを加えたものです。

「あんしん保証パックネクスト」は、故障、破損、水濡れ・全損、バッテリー交換などすべての修理割引が、配送交換とあわせて1年ごとに合計2回まで無料で受けられます。「あんしん保証パックプラス」のサービスはオペレーターサポートや修理代金の一部負担となります。どちらもユーザーの負担額は機種やケースにより異なります。

端末メーカーの提供するスマホ保証

端末メーカーのスマホ保証とは、端末に付随するメーカー1年保証などとは別に提供されるものです。メーカー保証の設定期間が延長される、サービスを受けられる故障の対象が広がるなどが一般的な保証内容です。メーカー保証だけでは心配で、サービス内容をより強化したい人向けの保証といえます。

 

Appleの提供する「Apple Care+ for iPhone」

iPhoneに付随している90日間のテクニカルサポートと1年間のハードウェア製品限定保証が、2年間に延長されるサービスです。「AppleCare+ 盗難・紛失プラン」に加入すると、上記の延長保証に加え、盗難・紛失のケースも対象となります。加入はiPhone購入時か、購入日から30日以内にオンラインや直営店で手続きする必要があります。

 

富士通の提供する「ワイド保証サービス」

富士通の「ワイド保証サービス」は、自然故障や水濡れ、落下による損傷を3年間保証するサービスです。損傷の際は、電話1本で交換機が届きます。交換代金は1回目5,000円、2回目10,000円などサービス利用回数によって異なります。盗難・紛失は対象となりません。また、対象端末が限られるという面にも注意です。

 

HUAWEIの提供する「ファーウェイ安心保証/延長保証」

HUAWEIは「ファーウェイ安心保証」と「ファーウェイ延長保証」の2種を提供しています。「ファーウェイ安心保証」は、保証を製品により2年もしくは3年に延長するサービスです。自然故障に加え水濡れや落下も対象ですが、修理の際は負担金が必要となります。

 

「ファーウェイ延長保証」は、保証を2年間に延長し、負担金なしで交換修理を受けられるサービスです。しかし、こちらは自然故障のみが対象で、水濡れや落下は対象外となります。

 

その他、保険会社などが提供するスマホ保険

キャリアや端末メーカーではない、保険会社などが提供するスマホ保険は月々の保険料が安く、保証回数が多く、保証端末の対象が広いという特徴があります。以下では、代表的なスマホ保険について解説します。

 

さくら少額短期ほけん株式会社の「モバイル保険」

「モバイル保険」の大きな特徴は、保険料月額700円で、年間最大10万円まで修理費用が補償されることです。落下や水没も対象となり、修理の際の負担金はかかりません。また、同一契約で主端末と副端末をあわせて3台まで補償対象にできます。さらに、スマホを買い替えても手続きすれば補償が継続されます。

 

株式会社justInCaseの「スマホ保険」

「スマホ保険」は、中古のスマホや購入後期間が経ったスマホ、SIMフリースマホでも加入できるサービスです。一部対象外の機種もあるため、事前に確認しましょう。機種により保険料は異なりますが、月額200円から加入できます。また、スマホを安全に扱うと、4カ月目以降平均30%保険料が割引されます。

 

株式会社MRGの「モバイル補償」

「モバイル補償」には、シンプル・スタンダード・プレミアムの3コースがあり、年間の補償回数や限度額にあわせて好みのコースを選べます。必要のないサービスにコストをかけたくない人におすすめです。月額料はコースにより400〜800円となります。破損や損壊、故障や水漏れ全損は対象ですが、紛失や盗難などは対象外です。

 

MVNOもスマホ保証を提供している

MVNOとは、NTTドコモなどの大手キャリアから通信設備を借り受けてコストを削減し、格安SIMや格安スマホを提供する通信事業者のことです。MVNOのスマホ保証は月額料金が安価で、多くの場合オプションプランとして追加しても、大手キャリアの基本プランより費用を抑えられます。

 

基本的なサービスは大手キャリアと同様、月額料を払うことでスマホの修理負担が軽減されるというものです。

 

イオンモバイルの提供する「イオンスマホ安心パック」

「イオンスマホ安心パック」は、月額税込660〜770円で「イオンスマホ安心保証」を含む3サービスを利用できるパックです。「イオンスマホ安心パック」は水濡れや落下を含む故障時に、税込4,400円〜7,700円で年2回まで、最短翌日に端末を交換できます。大手キャリアと同じような保証サービスと言えます。加入条件はイオンモバイルの契約者で、イオンモバイル店舗での端末購入後14日以内であることです。

 

また、オペレーターが操作をサポートする「イオンスマホ電話サポート」、高いセキュリティでスマホを守る「イオンスマホセキュリティ」もセットになっており、より安心してスマホを利用できます。

 

自分のスマホにあった保険を選ぶポイントは?

スマホの保険は多くありますが、まずは自身の状況に合わせて保険を選びましょう。

 

これからスマホを購入する人

スマホ購入時か2週間以内などの加入条件がある大手キャリアやメーカーの保険、MVNOの保証への加入がおすすめです。購入と加入を同時にできるため手間がかかりません。また、キャリアやメーカーの保険はメーカー保証を延長するサービスが多いため、購入時に加入することでこの保証内容を最大限に活用できます。

 

中古端末・複数端末を持っている人

保険会社が提供する保険や、MVNOの保証へ加入するのがおすすめです。前述したとおり、保険会社が提供する保険は、中古端末でも申し込み可能なタイプが多くあります。また、多くのMVNOでは、中古や保証期間が切れたキャリアモデルでも修理代金が軽減される保証を提供しています。

 

例としてイオンモバイルには、月額料金605〜715円(税込)で中古端末の自然故障・破損・水濡れによる損傷修理代金が0円になる「持ち込み保証」があります。

 

自分にあった保険を選ぶときチェックすべきポイント

自分にあった保険選びの際、それぞれの保険のどこに注目すべきか、詳細を解説します。

 

ケース別の補償される金額

サービスやスマホの機種などにより、修理代金が0円になる場合と一部を負担する場合があるため、条件や金額を確認しておきましょう。スマホの画面割れなど、起こりがちなトラブルについては重点的にチェックが必要です。

 

月額にかかる保険の料金

月々の料金が負担なく支払えることも重要です。1年分に換算すると予想外の金額になるなら、シンプルなコースで保険料を抑えるとよいでしょう。加入期間によって料金が割引される保険もあります。

 

端末・ケース別の補償される内容

中古スマホやSIMフリースマホなど、自分のスマホの条件にサービスが対応しているかもチェックしましょう。保険により、水濡れなどは対応しても紛失や盗難は非対応の場合もあるため注意が必要です。

 

まとめ

スマホ保険(保証)は様々あるため、内容をよくチェックし、自分のスマホにあったものを選ぶことがポイントです。多くの端末で加入ができ、費用を抑えて保証を受けられるのは、SIMフリーにも対応したMVNOの保証です。

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