ツイッターでは、なぜ誹謗中傷が目立つのでしょうか。この記事では、ツイッターの誹謗中傷の状況や具体的な対処方法を知りたい人に向けて、ツイッターで誹謗中傷が多い理由や誹謗中傷への対応策を解説します。
ツイッターで誹謗中傷を受けて困っている場合や、誹謗中傷を受けたときに備えたいと考えている場合は、ぜひ参考にしてください。
ツイッターで誹謗中傷などのトラブルが多い理由とは
誹謗中傷が多いのは、ツイッターならではの理由があります。ここでは、具体的な理由について解説します。
利用している人が多い
国内で最も利用されているSNSはLINEですが、ツイッターはその次に利用者が多いといわれています。たくさんの人がコミュニケーションのためにツイッターを使っている反面、利用者同士のトラブルが目立ちます。
簡単に始められる
ツイッターは、メールアドレスを登録するだけでアカウントを作成できます。匿名でも利用でき、いわゆる「捨てアカ」をもっている人もいます。かんたんに始められるため、誹謗中傷になる文章を軽い気持ちで書き込む人も少なくありません。
気軽に発言できる
ツイッターで、一度に投稿できる文章は140字までです。短いつぶやきを気軽に投稿できるため、深く考えずに思ったことをそのまま書き込む人も多いです。本人は自覚していなくても、他人から見れば誹謗中傷に当たるケースもあります。
拡散されやすい
ツイッターは、拡散力が高いSNSです。話題性があるツイートは、リツイート機能ですぐ広がります。良い投稿を一気に広められるのはメリットですが、問題のある投稿も同じように拡散されるため、大きなトラブルに発展しやすいです。
そもそも誹謗中傷とは
誹謗中傷の「誹謗」とは根拠がないにも関わらず誰かを非難すること、「中傷」とは悪口を言うことです。多くの人が自由に見られるSNS上の書き込みについても、内容によっては誹謗中傷に該当します。
たとえば、くわしい事情を知らないままツイッター上で、特定の誰かを攻撃するような書き込みをすると、誹謗中傷となります。
削除依頼を出す前に|ツイッターの禁止事項とは
ツイッターでは禁止事項が定められており、いずれかに該当する投稿は申請により削除を要請できます。具体的な禁止事項の内容は、以下のとおりです。
・暴力を与えることをほのめかすような脅迫
・テロ行為や暴力的過激主義の助長
・児童に対する性的搾取
・特定の相手に対する嫌がらせ
・差別的な理由による脅迫や嫌がらせ
・自殺や自傷行為を煽る行為
・暴力的な内容や成人向けコンテンツの投稿
・違法な活動の宣伝
・許可なく他人の個人情報や私的な画像などを公開する行為
・他人を欺く目的で他人や組織になりすます行為
ツイッターに対して削除依頼を出したい場合は、これらに該当するかどうか確認しましょう。
ツイッターで誹謗中傷されたときに削除依頼する方法
ツイッターに対して投稿の削除を依頼するには、どうすればいいのでしょうか。具体的な方法について解説します。
自分で削除依頼をする方法
ツイッターで誹謗中傷された場合は、直接削除を依頼する方法があります。流れは以下のとおりです。
1.証拠になるデータを集める
2.ツイッターの「ヘルプセンター」へアクセスする
3.「嫌がらせ」または「個人情報」を選択する
4.必要事項を入力して送信する
証拠になるデータは、削除したい投稿のキャプチャ画像などで構いません。URLやアカウント名もメモしておきましょう。
削除依頼が認められれば、ツイッター側が削除のために動いてくれます。アカウントの持ち主に対して削除の請求が出たり、該当のツイートの表示が制限されたりします。
裁判所を通して削除依頼をする方法
裁判所を通して削除依頼をする場合は、以下の流れによる手続きが必要です。
1.裁判所に申立を行う
2.面接に出向く
3.ツイッター側に呼び出しを行う
4.双方審尋出により双方の主張を行う
5.発令が実施される
発令後、2~3週間程度で削除されます。
ツイッター上の誹謗中傷が削除されなかったときの対処方法は?
申請しても、ツイッター上の誹謗中傷が削除されなかったときは、法的な対処が必要です。被害者や代理の弁護士であれば、法律に基づく削除依頼ができます。ただし、違法性がないと判断されれば、投稿は削除できません。
ツイッターによる誹謗中傷に遭ってしまった場合、感情的な対応をしてしまうと事態が悪化する可能性があります。そのような時は、慌てることなく専門家に相談してどのような対処方法があるのか指示を仰ぐと良いでしょう。以下のコラムで専門家を紹介しているのでご覧ください。
【SNSで誹謗中傷されたときの相談窓口一覧|誹謗中傷の対策法とは?】
ツイッターの誹謗中傷による刑罰とは
ツイッター上の誹謗中傷は、名誉毀損罪や侮辱罪に該当する可能性があります。それぞれについて解説します。
名誉棄損の刑罰
名誉毀損罪が成立するのは、不特定多数の相手に対して他人の名誉を毀損するような行為があった場合です。名誉毀損罪を犯した人には、3年以下の懲役・禁固または50万円以下の罰金刑が科されます。
侮辱罪の刑罰
侮辱罪が成立するのは、事実を示さずに他人の名誉を既存するような行為があった場合です、ツイッターで特定の相手に対して「バカ」と書き込むだけでも、侮辱罪が成立する可能性があります。侮辱罪には、拘留または科料が課せられます。
SNSで名誉毀損が認められた事例を紹介
SNS上での名誉毀損が認められた事例は、複数あります。ここでは、具体的な事例を紹介します。
具体例1:名誉棄損に該当するツイートに損害賠償請求
ツイッター上の書き込みにより名誉を傷つけられたとし、実際に損害賠償を求めた事例があります。裁判では書き込みが社会的信用を低下させるものと判断され、書き込みをした相手に損害賠償の支払いを命じる判決が下されました。
具体例2:「不倫している」と投稿し、逮捕
ある男性について、「不倫している」とSNS上で虚偽の内容が投稿された事例があります。書き込みをした人物は、名誉毀損などの疑いにより逮捕されました。
具体例3:リツイートに対して損害賠償請求
あるジャーナリストのリツイートが誹謗中傷に該当するとして、慰謝料の支払いを求めた事例があります。裁判所はリツイートにも責任が生じるとし、ジャーナリストに慰謝料の支払いを求めました。
ツイッターの誹謗中傷に関するQ&A
ツイッターで誹謗中傷を受けた場合、ほかにもさまざまな疑問が生じるでしょう。ここでは、よくある質問とそれに対する回答を紹介します。
リツイートやいいねをした人にも責任を追及できる?
事例でも示したとおり、リツイートは本人の意見として認められるため、場合によっては誹謗中傷についての責任を追求できます。ただし、いいねはその人自身の意見を投稿する機能ではないため、責任を追求できない可能性が高いです。
警察に相談した方が良いケースは?
ツイートの違法性が高い場合は警察へ相談すべきです。たとえば、営業妨害になるような内容や、何度も名誉棄損が繰り返されている場合は相談しましょう。傷害事件や殺人事件に加え、リベンジポルノにつながる危険がある場合も同様です。
まとめ
ツイッターは誰でも気軽に利用できますが、だからこそ誹謗中傷が発生しやすい側面もあります。誹謗中傷にあった場合は、適切な対処を行いましょう。トラブルにつながらないよう、自分自身がツイッターの使い方に気をつけるのも重要なポイントです。
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※当ページの内容は2021年6月時点の情報です。