更新日: 2025年6月19日
格安SIMは、月々の通信費を抑えられる点が大きな魅力ですが、「通信速度が遅いのでは?」と不安に感じる方も少なくありません。この記事では、格安SIMの通信速度について詳しく解説します。あわせて、格安SIMの通信速度は安定しないと思われる理由や、速度が遅い場合の対策についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
スマホを快適に使うために知っておきたい通信速度の基準
スマホにおける通信速度とはなにか?その仕組みと利用シーンごとの速度の目安について、くわしくご紹介します。
通信速度とは?bpsの意味と仕組み
「bps」とは、インターネットにおける通信速度を表す単位で、「bits per second」の頭文字をとった言葉です。これは、1秒間にどのくらいのデータ量を転送ができるのかを示しています。bpsの数値が大きくなるほど1秒間に送れるデータ量が多くなり、通信速度が速いということになります。
「Mbps」という単位もあり、これはbpsに「メガ(M)」が付いたものです。メガとは単位のひとつで、100万倍を意味します。さらに大きな単位として「ギガ(G)」があり、1,000Mbpsで1Gbpsとなります。スマホなどのモバイル通信ではMbpsが、光回線ではGbpsがよく使われます。
メールやチャット・WEB・動画に必要な通信速度の目安
実際にスマートフォンを快適に使うための通信速度の目安について解説します。
・メールやチャット
メールやチャットを快適に使うには、1Mbps程度の通信速度があれば十分です。テキストのみのやりとりであれば、128kbps程度でも問題ありません。しかし、画像などの添付ファイルがあり、ファイルのダウンロードをする場合には1Mbpsは必要です。
・WEBサイトの閲覧
WEBサイトの閲覧には、1~10Mbps程度の通信速度があると、快適です。テキスト中心で画像などの少ないWEBサイトであれば1Mbpsでも支障はありません。画像や写真などがメインのWEBサイトでは最低でも3Mbpsあると安心です。
・動画を見る
動画を視聴する際には、1Mbps程度の通信速度があれば基本的な再生は可能です。ただし、視聴する動画の画質によって必要な通信速度は変わります。通常であれば5~10Mbpsで十分ですが、高画質動画を楽しむのなら10~20Mbpsが目安です。
イオンモバイルの通信速度が変動する理由
格安SIMは、「通信速度が安定しないのでは?」、というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。ここでは、なぜそのような印象があるのか解説します。
MVNO(格安SIM事業者)は回線を借りて運営している
格安SIM事業者(MVNO)は、大手キャリア(NTTドコモ・au・ソフトバンクなど)から通信回線を借りてサービスを提供しています。そのため、MVNOは、自前で大規模な通信設備等は保有する必要がなく、設備投資や維持コストを抑えられるという特徴があります。
MVNOは、利用者数や通信量に応じて、必要な「接続帯域」を、キャリアからレンタルしており、その対価として「接続料」を支払っています。この仕組みによって、MVNOは必要な帯域だけを確保する形で運営できるため、設備費や維持費などがかからず、大手キャリアと比べて、月額料金を安く抑えることが可能になります。
一方でこの接続帯域の量が通信速度に大きく影響します。接続帯域を広く確保すれば通信は安定しますが、その分、接続料もが増えます。そのため、MVNOでは利用者数等に応じて適切な接続帯域を調整しながら、料金とのバランスをとってサービスを提供しています。
このような仕組み上、利用者数が集中する時間帯には、接続帯域が不足し、通信速度が一時的に低下する場合があります。
MVNOによって速度は違う
MVNOごとにキャリアから借りている接続帯域の量は異なり、接続帯域を多く確保しているMVNOでは通信速度が速く安定しやすくなります。
また、同じ時間帯に利用するユーザー数によっても速度は変わります。利用者が多い時間帯では速度が低下しやすく、混雑時の速度を維持しようとすると、料金が上がってしまうため、MVNO各社は価格とのバランスを考慮して帯域を調整しています。
さらに、MVNOの利用者の属性によっても、時間ごとの速度に違いがでます。たとえば、主婦やシニア層が多いMVNOでは時間帯による変動が少ない一方で、サラリーマンの多いMVNOでは、夜間や通勤時間帯の速度が遅くなります。
場所や時間によっても通信速度は変わる
通信速度は、場所や時間帯の影響を受けやすいという特徴があります。
たとえば、人口の多い都市部や駅など、多くのひとがスマホを利用する場所では、キャリアの通信速度自体が低下しやすく、MVNOでも同様に通信速度も遅くなります。また、多くの人が使う時間帯、通勤時間帯・お昼休み・夕方から夜間といった、利用が集中する時間帯も、通信速度は低下しやすい傾向があります。
回線が混むときは格安SIMは不利になることも
多くの人が集まる場所や、利用が集中する時間帯では、格安SIMの通信速度が遅くなることがあります。
これは、キャリアが貸し出している回線に混雑が発生した場合、自社のユーザーを優先する傾向があるためです。その結果、MVNOの利用者は混雑時に不利になる場合もあるようです。
格安SIMでも通信エリアや音声通話の質は同じ
格安SIMでは、こうした仕組みから通信速度が一時的に遅くなることがあります。ただし、通信エリアや通話の音質品質はキャリアと同じです。たとえば、NTTドコモの回線を利用する格安SIMであれば、NTTドコモが提供している通信エリア内であれば、通話の音質も変わりません。
イオンモバイルの通信速度
イオンモバイルでは、参考速度の計測結果を定期的に公開しています。
ここでは、イオンモバイルの通信速度に関する実測データをもとに、混雑しやすい時間帯の傾向についてご紹介します。
実測データで見る平均速度
イオンモバイルの実際の通信速度は、平均で下り17~43Mbps、上りで12〜42Mbpsとなっています。この速度であれば、動画視聴やSNSの利用もスムーズに行えます。たとえばYouTubeの動画、480p〜1080pのHD画質と呼ばれる画質のものも快適に再生できます。
通信速度は時間帯によって多少の変動がありますが、全体としては安定した通信環境といえるでしょう。
通信が混雑しやすい時間帯
イオンモバイルでは、平日の昼(12~13時)や夕方(18~20時)に通信速度が低下しやすい傾向があります。
これは、多くの人がスマホを利用する時間帯であり、格安SIM全体に共通する現象です。
参考:イオンモバイル・タイプ1(au回線)の平日の通信速度(平均値)推移
参考:イオンモバイル・タイプ1(NTTドコモ回線)の平日の通信速度(平均値)推移
たとえば、お昼休みにSNSや動画を見ようとした際、ページの読み込みに時間がかかると感じることがあるかもしれません。
こうした混雑時間帯を避けることで、より快適にご利用いただける場合もあります。
イオンモバイルの通信速度が遅いと感じたときの改善方法
イオンモバイルをご利用の中で、通信速度が不安定に感じられることもあるかもしれません。原因が回線にある場合、改善には回線の変更が必要となることもあります。ただし、スマホの端末設定や操作によって改善される場合もあります。ここでは、端末から試せる通信速度の改善方法をご紹介します。
機内モードにする
通信速度が不安定な時は、まず一度、「機内モード」オンにしてみましょう。一時的に電波を遮断することでスマホが新たに電波を探すため、通信状況が改善することがあります。突然通信速度が落ちたり、接続が不安定な時には、かんたんに試せる方法としておすすめです。
端末を再起動する
通信速度が安定しないときには、端末を一度シャットダウンして再起動してみましょう。スマホ本体に一時的なエラーが発生している場合、再起動によって通信が改善されるケースもあります。また、シャットダウンにより、不要なキャッシュやメモリが解放されるため、端末全体の動作が軽くなることがあります。
無駄なデータやキャッシュの削除
端末内のデータ容量がいっぱいに近づくと、端末自体の操作が重くなり、通信速度にも影響が出ることがあります。とくに、写真や動画はファイルサイズが大きく、撮りためるとすぐにデータ容量を圧迫してしまいます。また、アプリを複数起動したままにしているとキャッシュがたまり、端末の動作が不安定になります。
不要な写真や動画は、クラウドストレージなどに移動し、キャッシュの削除もこまめに行いましょう。そうすることで端末の動きが軽くなり、通信速度がの改善につながります。
場所を変える
かんたんに試せる方法として、利用する場所を変えてみることがあります。通信速度は、人が多く集まるような場所や、電波が弱い地下などでは通信速度は安定しません。そのため、可能であれば人の少ない場所へ移動したり、電波の弱い場所を避けて使用するとよいでしょう。
場所を移動することで接続する基地局も変わり、通信状況が安定する可能性もあります。
初期化する(工場出荷状態に戻す)
ここまでご紹介した方法を試しても改善しない場合には、最終手段として端末の初期化を検討してみましょう。工場出荷時の状態に戻すことで、通信速度が改善される場合もあります。
ただし、初期化を行うと、スマホ内のすべてのデータ、(写真・動画・アプリ・メモ・スケジュールなど)が消去されます。そのため、初期化を実行する前は必ずバックアップを取っておくことが大切です。なお、端末が古い場合などは、初期化しても改善されないこともあります。
低速通信の設定をオフにする
イオンモバイルでは、「速度切り替えアプリ」を使って、通信速度を手動で切り替えることができます。アプリの設定が「低速モード」になっていると、電波状況が良くても通信が遅く感じられることがあります。
たとえば、動画がなかなか再生されない場合、低速モードがオンになっていることが原因のひとつかもしれません。このようなときは、アプリを開いて「高速通信」に切り替えると、すぐに快適なスピードに戻ります。
通信速度に関するよくある質問
ここでは、イオンモバイルの通信速度に関するよく寄せられる質問を紹介します。
ストレスなく利用できる通信速度は?
格安SIMを快適に利用するための通信速度は、おおよそ5Mbps~30Mbpsが目安とされています。なお、通信速度には、「上り(アップロード)」と「下り(ダウンロード)」がありますが、WEBサイトの閲覧や、動画の視聴に重要なのは、「下り」の速度です。また、通信速度を確認する際には、「最大通信速度」という表記にも注意が必要です。これは、あくまで理論上の上限値で、実際の利用時に出る通信速度ではありません。
MVNOの通信速度は、なぜ遅い?
MVNO(格安SIM)は、大手キャリアの回線を借りて、通信サービスを提供しています。そのため、利用者が多くなると時間帯には回線が混雑し、通信速度が低下しやすくなります。とくに、朝の通勤時間・お昼の休憩時間・夕方の帰宅時間などは、利用が集中しやすく、速度が落ちやすい傾向があります。また、ひとが多く集まる駅や都市部といった場所で、通信速度が不安定になりやすい点はご注意ください。
イオンモバイルで5G通信は利用できますか?
イオンモバイルは、NTTドコモ回線・au回線のいずれにも対応しており、5G通信にもご利用いただけます。
ただし、利用には5G対応のスマホと、5Gの電波が届くエリア内であることが条件となります。
たとえば、最新のスマホを使用していても、地方や地下などでは5Gに接続できない場合があります。対応エリアは、イオンモバイル公式サイトで確認できますので、ご利用前にチェックしておくと安心です。
通信速度制限がかかったらどうなりますか?
契約している月間データ容量を使い切った場合、その月の残りの期間は通信速度が最大200kbpsに制限されます。ただし、インターネットが使えなくなるわけではありません。
たとえば、LINEでのメッセージ送信や、SNSの閲覧、WEB検索程度であれば利用できます。一方で、動画視聴や画像の多いサイトの閲覧には時間がかかるため、ご注意ください。
バースト転送機能があるのですか?
イオンモバイルには、「バーストモード」という便利な機能があります。これは、低速モード中でも最初の数秒間だけ高速通信が可能になる仕組みです。
たとえば、ニュースサイトを開く際に、最初の読み込み部分がスムーズに表示されるため、ページ全体の閲覧が快適になります。とくに、メールやテキスト中心のページであれば、ほとんどストレスなく利用できます。
動画視聴は快適にできますか?
イオンモバイルでは、標準画質(480p程度)の動画であれば、快適にお楽しみいただけます。ただし、通信が混雑しやすい時間帯、たとえば平日の昼休みや夕方の時間帯では、一時的に通信速度が低下することがあります。
一方で、午前中や午後、夜遅い時間帯などは通信が比較的安定しています。YouTubeやNetflixをご利用の方も、時間帯を意識することで、より快適な視聴が可能になります。
イオンモバイルが選ばれるポイント
イオンモバイルの魅力は、料金の安さだけではありません。使いやすさやサポート体制の充実など、安心してご利用いただけるポイントがそろっています。
自分に合ったプランが見つかる
イオンモバイルでは、データ容量ごとに豊富なプランが用意されているため、自分の使い方に合わせて選ぶことができます。たとえば、普段はWi-Fi中心でデータをあまり使わない人なら月1GBの低料金プランを、動画をよく視聴される方であれば、10GB以上のプランを選ぶことで快適にご利用いただけます。無駄な支払いをせず、ちょうどよい料金で使える点も大きな魅力です。
全国のイオンモバイル店舗でサポートが受けられる
スマホの契約や初期設定に不安がある方でも、イオンモバイルなら安心してご利用いただけます。全国のイオンモバイル店舗(一部店舗を除く)では、スタッフによる対面サポートを実施しています。
たとえば、格安SIMが初めての方でも、店舗で説明を受けながら契約を進められるため、安心してお手続きいただけます。また、お買い物のついでに気軽に相談できる手軽さも魅力のひとつです。
契約期間の縛りがなく、解約金も不要
イオンモバイルには、最低利用期間や解約金の設定がありません。そのため、使ってみて「他のサービスに変えたい」と思った場合でも、違約金を気にせず解約することができます。
格安SIMが初めての方にとっても、気軽に試せるサービスとして安心して始められる点が魅力です。
データ繰越やシェアプランも充実
イオンモバイルでは、使い切れなかったデータを翌月に繰り越すことができます。さらに、家族でデータをわけあえる「シェアプラン」も用意されています。
イオンモバイルのシェアプランは、最大8回線までデータ容量をシェアできます。ご夫婦とお子さまの4人での利用や、夫婦2人でスマホ、タブレット用にというように、データ容量を分け合う形です。容量を複数の回線でシェアすることで、個別契約よりも通信コストをおさえることができます。
たとえば、個別に回線契約をしている場合、ご自身のデータが余っていても、ご家族のだれかの利用分が不足してしまったというケース、あると思います。シェアプランですと、マイページから個々のSIMカードのデータ利用量に上限設定ができるため、無駄なく通信量を使い切れて、月額料金も、個々に契約するよりも抑えることができます。
まとめ|格安SIMを探すならイオンモバイルがおすすめ
今回は、格安スマホにおける通信速度についてご紹介しました。通信エリアや音声通話の品質は大手キャリアと同等であり、通信速度は場所や時間帯で変化することをご理解いただけたのではないでしょうか。
次の記事では、家計の負担を軽減する、スマホ代の節約術についてご紹介します。年間では数万円の差が生まれることもあるため、家計の見直しを考えるうえで、ぜひ参考にしていただければと思います。